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バッテリーの容量と使える電力の関係

・新ブログの以下のページで、web上で計算できるようにしました。
バッテリーの容量と使える電力の関係を計算してくれるページ
 



バッテリーの容量と使える電力
さて、バッテリーには様々な容量(Ah)のものがありますが、実際に電気製品を使うとなると、どれだけの電力をどのくらい使えるのでしょうか?

12Vのバッテリーからインバーターを使って家電製品に電力を供給する』
という前提で、いくつかのパターンでバッテリーの運用時間を考えてみましょう。

 

必要な電力やインバーターの変換効率、バッテリーの容量などを整理しておく


新潟おてんとサンが日夜拝聴している自室の液晶テレビを例にしてみることにします。
交流100Vで170Wの電力を消費する家電製品です。

この液晶テレビを、バッテリーとインバーターを使って動かすとします。


バッテリーは
12V 30Ah
12V 60Ah
12V 105Ah
の3パターンで考えてみます。


バッテリーの容量の違いで使える時間がどのように違ってくるのか試算してみましょう。


この液晶テレビを動かすのに必要な170Wの電力に加えて、インバーターの自己消費や変換ロスも考慮してバッテリーから電力を取り出すことになります。


インバーターの自己消費って難しいですね。
ファンレスなら自己消費はほとんどないですし、ツインファンなら結構な電力を消費しそうです。
ちょっと大雑把かもしれませんが『自己消費は10W』ということにしておきましょう(笑)


インバーターの変換効率。
変換効率80%とか75%とかいわれていますので、コレにも余裕を持たせて『変換効率75%』ということにしましょう。
 

消費電力や変換効率を合計して、どのくらいの電流が必要なのか計算する


液晶テレビの消費電力インバーターの自己消費を合計します。
『170W + 10W = 180W』
の電力が必要ということになりますね。

インバーターの変換効率75%として考えると、
『(170W+10W)÷ 0.75 = 240W』
実に240Wもの電力が必要ということになりますね。

12Vのバッテリーで240Wの電力を賄うので、電流にすると、
『240W ÷ 12V = 20A』
20Aの電流が流れることになります。


20Aの電流って・・・かなり大きいんぢゃ?


まぁ、かなりのマージンをとって計算していますからね。
新潟おてんとサン的ドンブリ勘定法
とでも命名しておきましょう(笑)

20Aくらいの電流を安定供給できるくらいのバッテリーで、やっと液晶テレビを満足に動かせる、ということですね。
 

それぞれのバッテリーでどれだけ動かせるか試算


ポイントは『バッテリーの容量は表記より劣る』です。

バッテリーの容量』の記事で
バッテリーはフル充電しても概ね80%しか充電できない
としましたので、バッテリーの容量には0.8を掛けて考えることにします。


・ここまでのおさらい

170Wの液晶テレビとインバーターの自己消費と変換効率を考慮して、
『(170W+10W)÷ 0.75 = 240W』
の電力が必要です。

240Wの電力を12Vのバッテリーで供給するのだから、電流は、
『240W ÷ 12V = 20A』

となります。



■『12V 30Ahのバッテリー』の場合
12V30Ahのバッテリーの運用時間

このバッテリーの実効値は、
『30Ah × 0.8 = 24Ah
となります。

実効値24Ahのバッテリーが20Aの電流を供給できる時間は、
24Ah ÷ 20A = 1.2h』
概ね1.2時間

となりますね。


■『12V 60Ahのバッテリー』の場合
12V60Ahのバッテリーの運用時間

このバッテリーの実効値は、
『60Ah × 0.8 = 48Ah
となります。

実効値48Ahのバッテリーが20Aの電流を供給できる時間は、
48Ah ÷ 20A = 2.4h』
概ね2.4時間

となりますね。


■『12V 105Ahのバッテリー』の場合
12V105Ahのバッテリーの運用時間

このバッテリーの実効値は、
『105Ah × 0.8 = 84Ah
となります。

実効値84Ahのバッテリーが20Aの電流を供給できる時間は、
84Ah ÷ 20A = 4.2h』
概ね4.2時間

となりますね。


バッテリーの性能の違いで供給できる電力には大きな違いが有りますね。
ソーラーパネルが発電している状態で、充電しながら使う場合ではもっと運用時間が延びるハズです。


新潟おてんとサン的ドンブリ勘定法』・・・結構あいまいな感じです。

随所にマージンをちりばめて『ギリギリの計算を避ける』ところがポイントです。
そして、得られる結果は『だいたい』のものです(汗)
 

■まとめ


大体の運用時間を知るには、
・バッテリーの電圧と容量
・使用する機器の消費電力
・インバーターの自己消費電力
・インバーターの変換効率

この4つの数字さえ分かれば良いですね。

マージンの部分、
・バッテリーの容量に0.8を掛ける
・インバーターの変換効率0.75

の数値をちょっと変えてみると結果が変わってきます。


バッテリーを使い切る前提で計算しているのでチョット注意が必要です。

自動車用のバッテリーでもディープサイクルバッテリーでも、『限界まで使い切る』というのはバッテリーにとって大きな負担となります。

特に、自動車用のバッテリー(スターターバッテリー)は、『限界まで使い切る』ということを2回繰り返してしまうと寿命を迎えてしまいます。


さて、いかがだったでしょうか?


数値を入れ替えれるだけで、様々な消費電力やバッテリーで試算できるようにイメージして記事にしてみました。

元になっているのは『P=IE』という電力を示す公式です。

電力(W or VA)=電流(A)×電圧(V)

実効値とか変換効率とか言いはじめると何だか複雑っぽくなってしまいます。
ですが、各数値を微調整しているだけで、基本はオームの法則と『P=IE』です。


以上、『かんたん自作ソーラー発電』の新潟おてんとサンでした。


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at 15:21, 新潟おてんとサン, もっと知りたい自作ソーラー

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